病院や健診施設で、新しい検査の導入を検討する機会は多くあります。しかし明確な判断基準がないまま導入してしまうと後に「検査だけやりっぱなしでフォローアップができない」「医学的根拠の説明が苦しい」など課題が生じ「そもそもなぜ当時この検査を導入したのだろう?」迷走してしまうことがあります。
こうした事態を防ぐため、予め院内で「検査メニューの導入方針」を策定し共通認識を持っておくことが重要です。
検査メニューの導入方針 – 4つの視点で考える –
AKMTホスピタルでは、以下の「4つの原則」をフレームワークとして整備することをお勧めします。

①医学的に有益さが証明されている
ガイドラインや研究結果などを踏まえ、医学的な有用性が証明されていることは大前提です。
②収益性が担保されている
どれだけ有益な検査でも、実施すればするほど赤字になるようでは、継続的な提供は困難です。
適切な価格設定と、必要なコスト、人件費、設備稼働などを整理し、継続可能な収益性を予め計算します。
③受診者様にメリットがある
患者様・受診者様にとって「受ける価値がある」「安心や健康維持につながる」と明確に実感していただける検査であることが大切です。
④受入先が確保されている
実はここが盲点になりがちです
検査を充実させることは大切ですが、異常所見(要精密検査・要治療)の方が増えたとき「当院では診療できません」では責任ある健診とは言えません。
導入前には、受入先となる診療科や連携医療機関と事前に入念なすり合わせを行い、受入体制をシミュレーションしておく必要があります。
例えば月1,000件の検査がされ10%が要受診となるのであれば、毎月100名程度フォロー対象の方が発生することになります。そのうち何割くらいまでなら自院の診療科で受入可能なのか、など事前にシミュレーションする必要があります。
まとめ
検査メニューの新設や見直しを行う際は、単に「流行っているから」「他院が導入しているから」などでなく
医学的価値・収益性・受診者メリット・受入体制
の4つの軸に照らし合わせて検討することが重要です。
導入時の判断基準を明文化しておくことで、将来担当者が変わっても考え方がぶれることなく、一貫した健診サービスを提供できるようになります。